マシンが違う ~学生選手権の思い出~

本来であれば今日は学生選手権大会、明日は職域学生かるた大会(団体戦)でした。特に学生のみなさんにとっては一大イベントであり、目標とする大会だと思うので残念なことと思います。私も大学時代は非常に力を入れた大会で、成長につながった舞台なので、来春は開催されることを願っています。様々な思い出がありますが、1999年夏の学生選手権大会で、ひとつの印象的な言葉に出会いました。

当時私は全国大学かるた連盟の会長をしていたので、選手ではなく企画運営側として参加しました。リクルート社のアルバイト求人情報誌「フロム・エー」が学生を応援する企画があり、それに応募して協賛をいただくことに成功。「学生選手権大会~フロム・エー・カップ~」として開催し、開会式において当時副会長(現会長)の松川さんにご挨拶いただきました。

「企業がスポンサーとして応援してくれる大会を見て、私もレーサーとして企業の冠を背負って戦っていた時のことを思い出す。他の多くの選手とはマシンが違うんだ、そういう気持ちで常に戦っていた。」といった内容だったと記憶しています。

この「マシンが違う」という言葉がとても印象に残っていて、そういった気持ちでずっと競技をやってきました。自分は他の選手とは持っている能力・性能が違うんだ!と言い聞かせ、だからこそ速く、美しく取らないといけない、1枚の札など細部にこだわらず、圧倒的な力の差で勝たないといけない、と自分に課してきました。またどんなに優れたマシンであってもメンテナンスを怠ったり、性能を過信したり、性能に頼りすぎたりしていてはダメだ、という教訓を得たこともありました。

今は練習もままならない状況にありますが、自分の性能を正しくチェックして、性能をアップさせるための機会、マシンをピットインしている状態だと思って取り組んでみてはいかがでしょうか。きっとそれが自信につながると思います。

さて、その大会のA級で優勝したのは後にクイーンになった坪田翼さんだったはず。あの美しい取りは当時からマシンが違いました。あともうひとつ余談です。協賛金を賞金に充て現金で準備したところ、ある所からお叱りを受けました・・・。学生に現金は良くなかったのかなぁ、今でもちょっと疑問ですが、思い出の大会となりました。