今週小学校と中学校の卒業式がダブルヘッダーで行われ出席してきました。新型コロナウイルスの影響で内容は一部変更して行われましたが、子どもたちの成長を感じることができました。(記念合唱で指揮をする息子、かるたは取れません)
さて、卒業式同日に静岡県内教職員の人事異動が発表されました。毎年注目するのは高校でかるた部の顧問を務める先生の異動です。特に競技経験があり指導できる先生の異動は競技環境に大きな影響を及ぼすからです。
静岡県は高校選手権において最多となる24回の優勝をしています。10連覇を含めて通算12回の優勝を誇る富士高校だけでなく、長泉、大井川、静岡雙葉、浜松北、静岡東など、これだけ多くの高校が入賞校に並ぶ都道府県は他にありません。
その最大の理由は先生にあると思っています。もちろん生徒の才能や努力もありますが、異動の度に新たな学校で部活を立ち上げて広めてきたこと。それを引き継いだ先生がいて、卒業生が教職員となって同じように活動してきたこと。3年間で生徒が入れ替わる高校において、毎年のように初心者を育成し続けてきたことにあると思います。
その結果、多くの高校にかるた部ができ、切磋琢磨する環境もできました。僅か1〜2年でA級選手を多数輩出する強豪校も生まれ、全国優勝するよりも県大会を勝ち抜く方が難しいと言われた時代もあったと聞きます。
また、今では全国から多くのチームが参加する「静岡オープン団体戦」も高校生の団体戦強化を目的のひとつに始まったと記憶しています。私も大学時代に何度か招集されました。加えて個人のレベルアップを目的に「SKリーグ(静岡高校生リーグ)戦」が用意され、競い合う環境が整っています。今の県内の活動を見ていても支えているのは教職員を中心とした方々で、本当に熱意があり素晴らしいと思います。
今春の人事異動として高校間の異動はなかったようですが、名指導者、名監督と呼ばれる方が一人ご退職されます。その先生はまさしく静岡の強さを支え続け、その功績は県内のみならず非常に大きなものであると思います。本当にお疲れさまでした。来年以降もご定年を迎えられる方が増えると聞いており、不安な面はありますが、私も静岡県の会員の一人としてお手伝いしていきたいと思います。
友達や先生との別れの季節、寂しさもありますが、今はいつでもどこでも繋がれる時代です。それにこれから新たな出会いもきっとあります。ちはやふるの影響で多くの初心者がやってくることでしょう。受け入れは大変ですが楽しみですね。
(その②へ続く)