早稲田の栄光 ~職域学生かるた大会への想い~

昨日の学生選手権に続いて、職域学生かるた大会について。一番大きく影響を受けたのは、初出場した第68回大会(1997年8月、大学1年の時)です。しばらく続いていた早大の時代から東大の時代へ変わろうとしていた時なのかなと思います。

少し前の大学選手権、前日の学生選手権で個人としては優勝して、調子も悪くない状態で臨んだ大会でした。決勝の相手は東大、私は3年生の白川雅志さん(現在は府中白妙会に所属)と対戦し、チームが2敗の状態で札クロスを完成され、敗れるという苦いデビュー戦となりました。 

一番印象的だったのは、当日の終了後に行われた反省会。ホームの高田馬場に戻って先輩OBOGも参加する中、まるで通夜のような雰囲気だったことです。早稲田のアフター(練習後に集まって飲食したり遊ぶこと)の雰囲気が好きで、いつも先輩に楽しく遊んでもらっていた私にとっては衝撃的でした。

冷静に戦力を考えれば、早大は予選で高校選手権を制した長泉高校にチームとして敗れるという不安要素があるなど、決勝には進出したもののA級優勝経験者を揃える東大との戦力差は明らかでした。しかしながら、それでも団体戦は何が起こるか分からない、勝つ可能性もゼロではなかったわけで悔いが残る大会でした。そして何よりも、早大のエースとして看板を背負って戦うということは、常に勝ち続けなければならないということなんだ、と気持ちを新たに全てを懸けることにしました。

それ以降、実力アップを目指して練習したことはもちろんですが、勝つためにできることは何でもやろうと誓いました。その一つは、前日の学生選手権に出場しない、と決めたことです。職域の決勝戦まで戦うと二日間で10試合となり、特に夏場は今と違ってエアコンもない環境でしたから体力の消耗を防ぐためです。今思えば倒れて救急車で運ばれた人もいましたから、熱中症だったのだと思います。相当過酷な環境でした。

次の第67回で優勝し、4年間で春夏合計8回出場して4度の優勝を遂げることができました。もちろんチームが負けて悔しい経験もしましたが、後輩の成長もたくさん見ることができました。大きな優勝杯で飲むビールが格別で、高校時代仲間がいなかった私としては、チームで勝つ喜びをたくさん味わうことができました。それが私自身の大きな成長につながっていますから、早稲田大学という環境にとても感謝しています。

最後に、優勝した時にみんなで歌う「早稲田の栄光」がたまらなく最高で好きでした。

~重ね来し歴史尊く 承け継ぎて輝く早稲田 早稲田 早稲田 我等の早稲田~♪

 今は出場チームの増加により春夏分割しての大会となっていますが、チームのためにプライドをかけて戦う大会として、今後も続いて欲しいなと思います。