終盤で早くとるためには

かるた展望70号の「教えて、競技かるた!~気軽に質問コーナー」に回答しました。

会員でないとこの機関誌は届きませんので、回答内容を補足しつつ掲載します。

 

質問:「終盤で早くとるためにはどうすればいいですか?」

 

この質問は本当に多くの方からいただきます。

回答に困ってしまうのですが、私はいつもこう答えています。

優先順位を付けることです! そして悩まない、迷わないことです!
全部の札を早く取ることは名人やクィーンでも不可能です。
全部取ろうと迷っていたら、全部遅くなります。
狙って早くとれる枚数、狙っていなくても早くとれる枚数は、実戦を重ねて増やしていくしかありません。
大前提として、暗記をしっかりと入れることが重要です。
 
終盤になると、①札が少なくなる ②決まり字の短い札が増える ③勝敗が見えてくる この3点によって、どうしても「早く反応しないと相手にとられてしまう」「早くとらなければならない」という気持ちが強くなってしまいます。
1枚が勝敗を大きく左右するから当然ですよね。
でも、その時に全部を取ろうと欲張ってしまうと、どちらも取れないこともあります。
二兎を追う者は一兎をも得ず。
 
優先順位の付け方ですが、これは戦況次第です。
「出そうな札の優先順位を高くする」と言いたいところですが、決まり字の短い札、相手が狙っていそうな札は取りたいですね。
好きな札でも良いと思います。決めましょう。
なんとなく相手陣右下段の札を取ろうとしたり、自陣の札を一箇所に固めてしまったり、読んだ瞬間に闇雲に手を出して囲ったり、こういったことはやめた方が良いと私は思います。
 
いろいろ考えながら、相手との駆け引きを楽しむつもりでとってみましょう。